冒頭でもご説明いたしましたが、水垢とは水に含まれるミネラル分が、水が蒸発したあとに乾いて残り、結晶化したものをいいます。主成分はカルシウムや塩分など。これらは無機質のものなので、雑菌が繁殖したり悪臭を放ったりなど不衛生な環境を構築するものではありません。しかし、放置していると次第に付着している部分の組織を侵食しはじめ、いざお掃除してみると下地がぼろぼろになってしまったりなどの弊害があるため、なるべく定期的にお掃除し水垢を溜めないようにする必要があります。

石灰質の汚れなので、落とすのには酸性の洗剤が有効とされています。特に「クエン酸を含有している洗剤は効果が高い」ともいわれています。

(石鹸カスとの違い)

水垢と石鹸カス汚れはよく混同されがちですが、まったくの別物です。水垢はカルシウムや塩分など無機物を主成分としているのに対し、石鹸の主成分は脂肪酸などの有機物です。水垢に有効な酸性洗剤は石鹸カス汚れにはあまり効果がなく、石鹸カス汚れに有効なアルカリ性洗剤もスケール汚れには効果が期待できません。
また、両方の洗剤を同時に使うと中和してしまうため、どちらの汚れにも効果が出なくなってしまいます。石鹸カスとスケール汚れは別々に掃除してあげる必要があります。

見分け方のコツとして、
水垢
・粒子が粗く、ゴツゴツしている
・扉まわり、蛇口、鏡などにできやすい

石鹸カス
・表面に粉を吹いたような、もやがかかったような汚れ
・浴槽の壁面、排水口、床などにできやすい

という違いがありますので参考にしてみてください。